2023年6月17日土曜日

Inkscapeで出力したSVGデータが欠けている

 Inkscapeで出力したSVGデータをblenderで読み込むと、一部が欠けていたりなど
正常に処理されていない場合です

具体的には


欠けている、割れている、一部が表示されない状態です
点などは残っているのでblender上で根性修復は可能ですがやりたくありません

このSVGデータはブラウザなどでは正常に表示されます
他ソフトで再変換などを行っても改善されなかったのですが、単純に少しだけ回転させたら治りました

15度回転させます、90度や180度、水平や拡大等では効果が無い場合がありました
blender上で角度を治すと思うので分かり易い角度が良いと思います

正常に取り込めました





3Dプリンターでプリント基板自作の覚え書き 蛇足

余計な書き込み
前回の 3Dプリンターでプリント基板自作の覚え書き のおまけです


Inkscapeでbmp作成時にdpiが十分でない場合


96 dpiでラスター化するとボケます

この画像をベクター化すると味のある線になります


dpiを高くすれば精度が上がります
本編の1200dpi(下画像)はモノクロ印刷で使用される解像度を何となく指定しています
普段使用しているのは2400dpiです




KiCadで出力したPDF(ベクターデータ)をラスター化して再度ベクター化する理由

PDFを何もせずにSVG変換してblenderに放り込むとこうなります

 

  • 大量のカーブで構成されます
  • ライン(ワイヤー)の太さがありません
  • ビア(穴)周囲のランド(銅箔部)に穴がないので、boolean等の処理が必要になります

ここから修正する場合、数が多いと処理が大変です
inkscapeでパスの統合などを駆使すれば、より少ないアンカーポイントで完璧なデータができるとは思うけど、パスを選択するのが面倒

inkscapeのレイヤーからパスや画像の移動が面倒

移動したい対象の上でメニュー
Move to Layer(他のレイヤーへ移動)を選択
自分のレイヤーを選べばリスト先頭に移動、もしくは適当なレイヤーへ移動させる



2023年6月16日金曜日

3Dプリンターでプリント基板自作の覚え書き

はじめに

ちょっとした基板の作成はレーザープリンターを使用していたのですが、プリンターの劣化かトナーののりが悪かったので3Dプリンターをプロッターとして使用する方法を試した時のメモ書きです

ちなみにレーザープリンターのほうが手間がかからず、完成品もきれいです(個人的見解)


手順

  1. 基板デザイン
  2. SVG作成
  3. STL作成
  4. gcode作成

国土地理院謹製のblind_mapなら、画像からSTLを出力できます

基板デザイン

画像出力か、印刷できるソフトで回路を書きます

今回KiCadを使用しています
サンプルとして、ブレッドボード用の某ゲームコントローラー風のボタンを作成しました
生基板の切れ端(16ミリ×30ミリ)を使用する予定なので詰め込み気味です
(印刷時には更に詰め込みました)


表面(F.Cu)を出力



印刷はPDF形式で出力



SVG作成

3Dモデリングソフトが取り込める形式としてSVGを作成します
PDF形式もSVG同様にベクターデータを扱いますが、単一のパスレイヤーに変換した方が便利なのでその処理も行います

InkscapeにPDFファイルをインポート
背後にある背景用の白矩形パスを削除(見やすくなる)


パスデータを元にbmpを作成するのですが、デフォルト設定(96dpi)ではぼやけてしまうので解像度を変更
Preferences(shift+ctrl+p,環境設定)のImported Images(インポートした画像)のResolution for Create Bitmap Copy(作成するビットマップコピーの解像度)のdpiを十分に大きな値にする


パスを全選択(ctrl+a)した状態でMake a Bitmap Copy(alt+b,ビットマップのコピーを作成)
イメージ(bmp)選択状態でTrace Bitmap(shift+alt+b,ビットマップのトレース)でパス化
黒い部分のパスが作成されます

下画面の右側がレイヤー情報です

  • path1260がビットマップから作成されたパス
  • image1257が作成されたビットマップ
  • Page 1がインポートした最初のパス群

path1260以外を削除

Plain SVGでエクスポート

STL作成

blenderにSVGをインポート
SVGデータはカーブデータとして扱われるのでメッシュに変更
x,yを938倍します(何故このサイズになってしまうのか分かりません)
モディファイアのデシメートで平面を纏め(ポリゴン数の削減)
押し出して立体化
選択したオブジェクトをSTLで出力(export SelectionOnly)


gcode作成

STLファイルを使い慣れたスライサーに取り込んでください

PrusaSlicerを使用しています
ポリ数が多いと読み込めない
retract before travelを0ミリにしないとエクストルーダーを持ち上げない場合があるので注意


おまけ

印刷などは個人の環境に依存する部分なので流します、以下は参考程度に

片面銅張基板はエクール(の切れ端)を使用(銅箔厚み35μm)
トンボ付けたりして実際に印刷したデータと上の記事中のスクリーンショットは異なる
噂通りマッキー青が優秀なレジストペンだった
ベタ塗りや太線はインクの薄い部分ができてしまう
下写真はワイヤー幅1ミリ
ワイヤー幅0.5ミリでも問題なさそう(コーナトンボの線幅が0.5ミリ)
下段の写真の銅箔表面がテラテラしてるのはコーティング剤



実際の印刷は3Dプリンターで適当なペンホルダーを作ります

例えばpen plotterやdrawerやholderで見つかるかと
Pen Holder for Ender 3 / Ender 3 pro/CR 10/Ender 5
Ender 3 Pen holder for plotter
3D printer multi-function/ Imprimante 3d Multi-fonction 

設定は

  • フィラメントを抜く、または押出させない
  • ノズル温度 first_layer_temperature と temperature を0度
  • ベッド温度 first_layer_bed_temperature と bed_temperature を0度
  • 必要ならノズル用のファンの停止(ペンが乾く)
  • リフトZ(filament_retract_lift)を設定(travel時にエクストルーダーを持ち上げる)
  • ノズル径をペンの太さに
  • retract_before_travelを0ミリ(値以下のtravel時にエクストルーダーを持ち上げない)
  • first_layer_heightの調整 

他にも色々調整したけど主要なのはこれくらい




2024年のヤマザキ春のパンまつり

パンまつりが始まったので点数計算 アプリ の更新を行いました。  去年はシールの種類が0.5から2.5点の5種類でしたが、今年は3点シールが復活して6種類です。 (3点シールはダブルソフト専用?) 画像認識に使用するサンプルを購入、プログラムを修正、公開できました。  気が向い...